【第九回】若返ったね、と言われなくなる日

老化には戻る老化と、戻らない老化がある

老化は、すべて同じではない。

  • 眠れば戻る疲労
  • 食事で改善する不調

こうしたものは
老化のように見えて、老化ではない。

一方で、

  • 戻らないシワ
  • 固定した姿勢
  • 回復しない筋力

これらは
別の種類の老化だ。

この違いを理解しない限り、
老化制御は成立しない。


可逆老化と不可逆老化の違い

老化は大きく二つに分けられる。

可逆老化

  • 一時的な機能低下
  • 修復が追いつく状態
  • 元の状態に戻れる

例:

  • 睡眠不足
  • 軽度の炎症
  • 一時的な筋疲労

不可逆老化

  • 構造そのものが変わる
  • 修復が追いつかない
  • 元に戻らない

例:

  • 骨密度低下
  • 神経細胞の喪失
  • 線維化した組織

重要なのは、

老化は最初から不可逆ではない

という点だ。


ダメージ/時間という考え方

老化をシンプルに表すと、

老化の進行速度
= ダメージ量 ÷ 修復時間

と考えることができる。

  • ダメージが小さい
  • 修復が早い

この条件では、
老化は表面化しない。


若い体はなぜ戻れるのか

若い体では、

  • 修復スピードが速い
  • ホルモンが充実
  • 炎症が短時間で収束

つまり、

ダメージが入っても
修復が間に合う

そのため、

  • 老化が「蓄積しない」
  • すべて可逆の範囲で終わる

老いた体で固定化が起きる理由

年齢とともに、

  • 修復速度が低下
  • ホルモン低下
  • 炎症が長引く

すると、

ダメージが
修復を上回る時間帯
が生まれる

この時間帯が続くと、

  • 組織が仮固定され
  • 構造変化が起き
  • 不可逆老化へ移行

これが、

「戻らなくなった」
と感じる正体

だ。


不可逆老化は突然起きるわけではない

不可逆老化は、

  • ある日突然起きる
  • 一度の大ダメージで起きる

わけではない。

多くの場合、

  • 小さなダメージ
  • 回復しきらない状態

が、

何度も繰り返されることで固定化する


老化を「溜めない」戦略

老化制御の本質は、

老化を消すことではない
老化を溜めないこと

にある。

具体的には、

  • ダメージを減らす
  • 修復時間を確保する
  • 回復できない負荷を避ける

老化制御の再定義

このシリーズでの定義はこうだ。

老化制御とは、
不可逆老化に移行する前に
可逆老化の範囲で止め続ける技術である。


次回(最終回)予告

次回は最終回。

これまでの内容を統合し、

  • 老化と若返りの誤解
  • 生活にどう落とし込むか

を整理する。

老化は運命ではない。
だが、無視すると必ず加速する。


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